広島県尾道市 「船と坂と猫」

 

「坂の街」として知られる尾道。調べればいくつもの映画でロケ地として登場しているらしい。

STU48「風を待つ」という曲のミュージックビデオで、この尾道が使われてるのを見て、漠然と近い将来行こうと思っていた場所だった。STU48のメンバーが尾道の細い坂道でパフォーマンスをしながら石段を駆け上がっていく。その様子をドローン一台で、尚且つノーカットで撮影するという、ものすごいミュージックビデオだった。https://youtu.be/asLJiYOf_No

 

高台から望む尾道市内

 

ここから足を伸ばせば、しまなみ海道を渡って四国の愛媛へと行くこともできる。いくつもの島からなるこの地域では、船は重要な交通手段だ。朝早く港の様子を眺めていたら、自転車に跨がる学生の集団が一斉に渡し船から降りてくる状況に遭遇した。瀬戸内の海は、村上海賊で有名な土地でもあり、この辺りは古くから造船で栄えた場所でもある。旅客船の汽笛や造船工場の稼働する金属音などが、長閑な尾道の街に心地よく響き渡る。

朝の港は船の往来で忙しない

 

「坂の街」尾道を散歩すると、たくさんの野良猫が小道を案内してくれる。猫のそばで腰を下ろすと、ミャーミャーと鳴きながら、体を摺り寄せてくる。みんな人を恐れることなく、警戒心という野性的な勘をどこかに忘れてきてしまったような、のんびりとした猫たちが小道を闊歩していた。

階段を登ると猫と目が合った
小道をミャーミャーと鳴きながら行ったり来たり。近くに腰を下ろすと慣れた様子で体をすり寄せてくる。

天気も良くて空気が澄んでいた。何をするわけでもなく、気になる小道を行ったり来たり。そんな贅沢な時間を過ごせた、「坂の街」尾道だった。

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